357-17 サンドラ


「サンちゃーん」
「……」
「おーい、サンドラ・シエルブリークさーん」
「……(ページをめくる」
「ね、気づかないでしょ? サンちゃんは読書に集中するとこうなんだよー」

■サンドラ・シエルブリーク
サリナに次ぐシエルブリーク357番編成三等車、CP630 421号の心。あだ名は「サンちゃん」。
サリナと同じく、書類上の手違いで357番編成に配属されてしまい、姉サリナと共に本来の用途とは違う長距離急行列車として活躍している。サンドラも長距離列車向けの装備を追加しているが、彼女はその際に医務室を追加している。

性格は姉とは対照的に物静かで控えめ。読書が好きで、たいていは客室か自室で何かしらの本を読んでいる。ひとたび読書に集中すると揺すっても耳元で騒いでも気づかない。
ちなみに、愛読書は一族の存亡をかけて戦う少女の生き様を描いた著者不明の大長編『アローザ・クロニカ』。

357-17 サンドラ実車


CP650形には緩急車(車掌室つき客車)と一般客車の2種類があり、サンドラは緩急車である。
緩急車には両方の連結面に車掌室をもつものと片方のみのものがあり、後者はRSCR固有車のみ。

一般車と同様一部にロングシートを備えた通勤通学輸送特化の客車だが、421号(サンドラ)はロングシートの撤去→自室へ割り当て、もともとの自室部分に医務室を設けるなどの改造を受けている。


前に連結の姉と共に長距離運用に就いた50系。過去に一度紹介しているサンちゃんです。サリナはオハ50ベースですが、サンちゃんは車掌室つきのオハフ50ベース。ただし、実際のオハフ50は両方の連結面に車掌室を持ちますが、サンちゃんはこれを片方とし、前寄り一番前の窓部分を医務室としました。
RSCRの列車は走行距離が長いので、保健室並みの設備を持った医務室が必ず設置され、医術師が乗務しています。

『アローザ・クロニカ』は、世渡世界では知らない人はいない大長編小説シリーズで、何部にも渡って長年刊行され続けています。
ちなみに、第一部の主人公イブの妹は………