先日ご紹介した看板娘の一人、黒猫のナロ。
ケープを羽織り長袖の服を着るナロですが、蝉も鳴きだすこの季節にあの服はさぞ暑かろうと思い、夏服を新調してあげることにしました。

それが、これです。

ころもがえ



































捨てられたとはいえ、彼女は元良家のお嬢様。
シンプルに、それでいて清楚にを心がけてみました。

そして、妹の同一人物であるナロの服装に絶賛鼻血タイムのシャリオとシャリオが自分以外(例え妹でも)を評価しているのが妬ましいアーリア。

シスコンとシャリオ様に一途なアーリアなのでした。

さて、続きまして今回お話しますのは看板娘、アルバのプロフィール。過去話です。

アルバ バストアップ


生まれてから今までのことをお話して行こうと思います。
ただ、結構にシリアスな話なのでイメージ崩れるという方は適宜お逃げ下さい。

小説や漫画だと物語を進めるうちにだんだんとキャラの過去が見えてくる形がほとんどですが、自分はある程度キャラの過去を明かしてから物語として進めていこうと思ってます。
自分が早く話したいというのもありますが、その方がキャラに感情移入しやすくなる…んじゃないかなぁと思っております。

そんな感じでよろしくお願いします。

では、読んでくださる方は続きから。

…ちゃんと繋がってるのかなこれ^^;

アルバ・ムーサ・ウインディア 14歳。
猫の耳と尻尾を持つ猫人の少女。いわゆる猫娘。

彼女の故郷は世渡世界「アルザス」の東方。西方に固まって住む現地の人間達からは「手付かずの地」と呼ばれる森と、山の世界にあります。
人間さえ知らない。周辺の村にのみ存在を知られるとある小さな谷に、猫人の村「ウインディア」は存在します。

人口は100人と少し。村人全員がお互いの顔と名前を知り合う小さな村です。
山で採れる豊富な山菜や木の実。村の中央を流れる川からは生き生きとした魚達。村人によって手入れされ毎年たわわに実をつける果樹。
自然の恵みと、魔力の灯を頼りにみな幸せに暮らします。

その領主。アドレフ・シルフ・ウインディアと幼馴染でもあるアリストの間に最初に生まれた子供。それがアルバです。

領主の長男か長女は18の誕生日を以って親より領主の座を受け継ぐことが決められております。したがって、アルバはウインディアの次期領主として両親や村人達から優しく、時に厳しく育てられてきました。

アルバ自身領主を継ぐことに抵抗はありませんでした。

アルバが生まれてから2年後、双子の妹アズナとアズネが生まれ、幸せの盛りが訪れます。
以降アルバの口癖はこう。

「アズナとアズネは何があっても私が守る!」

冗談ではなく、本気のようでした。
個性豊かな幼馴染、大切な妹、優しい親や村の人たちに囲まれ、幸せに暮らしておりました。

しかし、この世渡世界アルザスが何千年もの昔から抱える問題が、アルバたちの元に転機をもたらします。

アルザスは人間と、獣人を中心とした妖怪が共存する世界です。
しかし、「共栄」して来たかと言うとそうではなく、アルバが生まれる遥か昔から人間と妖怪は激しく戦ってきたのでした。
その度に妖怪は争いに敗れ、東へ東へと追いやられ、終いには人間達が栄える西方と、妖怪たちが暮らす東方で文化も何もかもが違う世界になってしまいました。
それだけならともかく、人間達の妖怪へ対する蔑みは、人間による妖怪の迫害へと繋がっていくのです。

「我の前に妖怪の亡骸を差し出せ。差し出せば褒美をやろう」

西アルザス最大の国の王のこの一言が、「妖怪狩り」と呼ばれる賞金稼ぎを生み出しました。
その攻勢はじわじわと東へ進み、数年で多くの妖怪の村が消滅していきました。

そして、アルバの10歳の誕生日の日。紫の月一日。

妖怪狩りにより消滅寸前にまで追い込まれた近くの村人の知らせにより、ウインディアに妖怪狩りの手が迫っていることが知らされました。

アドレフを初め男は妖怪狩りを食い止めること。他の村人達は一つの場所に寄り添い、固まって身を守ることになりました。アルバも村に残り、村人達を守ることとなります。

しかし、妖怪狩りの力は強く、戦いは村に舞台を移すこととなります。

すっかり散らばった村人達。所々で聞こえる魔術の発動音。
そんな中、アルバははぐれてしまった妹達を探しておりました。

この戦いを鎮めて、またみんなで一緒に晩御飯を。

そう願い、アルバは走り続けました。
しかし、目の前に浮かんだその景色に、アルバは言葉を失います。

アルバの目の前には、鮮血の中に倒れる、父アドレフ。

駆け寄ったアルバに支えられ、立ち上がったアドレフに、このときアルバは父が使い続けていた魔杖を託されます。
心配するアルバに、立ち上がり再び戦いへ赴こうとするアドレフは言いました。

なに、村は大丈夫だよ。絶対にね。―アルバ、生きろよ。

これが、アルバとアドレフの最後の会話となりました。

その後、探し回り、ようやく出会えたアルバと妹達。
母の待つ家の元まで走る三人。

しかし、その、刹那、気づけば、アルバは、ガラスの中に。

何者かによって仕掛けられた拘束魔術で練成されたガラスにより、アルバは封じられてしまいます。

この後、振り返った妹達は、アルバの目の前で去っていくことになります。

翌日。

赤く目を腫らし、声を嗄らせたアルバに、それまでの笑顔はありませんでした。
翌日も、そのまた翌日も、アルバは部屋から出ず、母とさえも顔を合わせない日々が続きました。

ウインディア事変。

アルバの誕生日に起こり、領主アドレフ・ウインディア、その娘アズナ、アズネ・ウインディアを初め15人の命を奪った妖怪狩りの事件は、後にそう名づけられることになります。

アルバが家から出なくなって2週間。
その部屋に、活発そうな少女が一人乗り込んできました。

アレシア・トレスタ。

アルバと同い年で昔から毎日のように遊んできた仲です。
そのアレシアは涙ぐみ、暗い表情のままのアルバを強引に連れ出し、森の中に入っていきます。
そして、たどり着いたのは村が見渡せる高台。
あたしの秘密の場所なんだと自慢げに笑顔を見せながら、アレシアは話します。

まあ、確かに悲しいけどさ。でも、過ぎたことくよくよしてても仕方ないじゃん。
あたし、思ったんだ。嫉妬させてやろうって。
ずっとずっと笑顔で幸せにやって、旅立ったみんなを嫉妬させてやろうってさ。
そうでもなきゃ、いつまで経っても、みんな心配で仕方ないじゃん。
…な?

その直後、アルバは二週間ぶりに笑顔を取り戻すこととなります。

そして、村へ戻った二人に、アリストから知らせられます。

世渡人になって、この村から出て欲しい。と。

いつかまた妖怪狩りが襲ってきた時、逃れられるように。
もし村が妖怪狩りに滅ぼされても、立て直せるように。
この時、アルバやアレシアを初めとする10人の子供たちが、選ばれ、世渡人となりました。

その一週間後、10人はそれぞれの道を歩み出すことになります。

それから4年。

アルバは、ひょんなことから友達となった少女、レナ・プロヴァンスと双子の妹リナ・プロヴァンスにある頼みごとを持ちかけます。

「アルザスを助けて欲しい」と。

そして、数々の出来事の末、何千年にも及ぶ種族間の因縁を取り払ったアルバは、4年ぶりに帰った母の元で、世渡人としての旅を続けたいという意思を伝えます。
アリストは笑顔でそれを受け入れ、それを以ってアルバの新しい旅が幕を開けたのです。

レナたちと共に飛び、彼女達がいつも集う神社。

その境内には、周りの者を拒絶し、恐怖に怯える一匹の白猫の姿がありました。